グーグル「AI秘書」、驚くべき進化の舞台裏 音声合成が可能にした人間そっくりの会話
米グーグルの会話型AI(人工知能)は最も賢い――。今年4月、米コンサルティング会社の調査はそんな結論を導き出した。
調査ではグーグルの「グーグルアシスタント」のほか、アップルの「Siri(シリ)」、アマゾンの「アレクサ」、マイクロソフトの「コルタナ」を対象に、一般的な検索や道順、翻訳などの質問を投げかけた。グーグルアシスタントは9割超の質問に「正確かつ完全に」答え、他の会話型AIを圧倒した。
そんなグーグルアシスタントが、「電話予約」のスキルも身に付けた。スマートフォンやグーグルホームなどのスマートスピーカーに、「OKグーグル、火曜の朝10時から12時の間に美容室の予約を取って」と話しかけてみると――。
自然すぎるAIの相づちに会場はどよめき
美容室店員:こんにちは、いかがいたしましょうか。(Hi, how can I help you?)
グーグルアシスタント:顧客のために、女性用のカットの予約で電話をしています。5月3日に空きはありますか。(I'm calling to book a woman's haircut for a client. I'm looking for something on May 3rd.)
店員:わかりました。少々お待ちください。(Sure, give me one second.)
アシスタント:はーい。(Mm-hmm.)
5月8日、グーグルは年次開発者会議「I/O(アイ・オー)」の基調講演で、グーグルアシスタントによる電話予約のシステムを披露した。まるで生身の人間のようなアシスタントの相づちに、会場の観客からは驚きの声とともに大きな笑いが沸き起こった。「5月3日の10時に予約が設定されました!」。アシスタントからお知らせが来れば完了だ。
このほか、男性の声のアシスタントによるレストラン予約の様子も公開。英語が完璧とはいえない店員を相手に、スムーズな会話を展開した。さらに複雑な作業も可能だ。ネット上に載っていないレストランの祝日の営業時間をアシスタントが電話で確認し、その情報をグーグル検索やマップに表示される店舗情報欄に投稿するといったこともできるという。
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