グーグルが「ポケGO」の次に描く"未来"の全貌 拡張現実(AR)の技術はここまで進化した
あなたが見ている現実の中に、コンピューターの情報がますます入り込んでくることになりそうだ。
グーグルは5月17日、年次開発者会議「I/O」において、スマートフォンのカメラに移した被写体を認識し、瞬時にその情報を表示させる新技術「グーグル・レンズ」を発表した。たとえば目の前にある植物の名前を知りたいときにカメラを向けると、その名前を示したり、通りすがりのレストランが気になったときにカメラをかざすと、店舗情報や口コミが一緒に表示されたりする。
「画像認識は歴史的転換点に達した」。スンダー・ピチャイCEOが基調講演で述べると、観客からは大きな歓声が沸いた。これまで機械学習をはじめとする同社の人工知能(AI)技術が、画像認識や言語処理の能力を高めてきた。グーグル・レンズはその成果を生かしたものといえる。この機能は数カ月以内に利用できるようになるという。
自分の視界の中だけで完結
自分の視界にコンピューターが生成した情報を入り込んでいることを、拡張現実(AR)と呼ぶ。グーグル・レンズは一種のARといえる。これまでいちいち文字を入力して検索していたことを、自分の視界の中だけで完結できるようになる可能性を示した。
「昨年、多くの人にとってARを身近にしてくれたのがポケモンGOだった。デジタルの物体が現実世界に表示されていることが、いかにクールかということを示してくれたよ」。こう話すのは、グーグルでARとVR(仮想現実)の両事業を統括する、クレイ・ベイヴァー氏。ポケモンGOを開発した米ナイアンティックはもともとグーグルの社内ベンチャーであり、グーグルはこれまでもAR技術の開発を続けてきた。
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