「GAFA」支配にモヤッとする人が知らない本質 つまるところ彼らの目指すのは金儲けなのだ
1つ目のペテンは、2つのことを示唆しているという。まずは、自分たちで革新的なアイデアを思いつかなくとも、未来の騎士になれる可能性があるということ。そして、自分たちに同じことを仕掛けようとする相手に対しては、弁護士を立てて対抗すれば被害者にはならないということ。
2つ目のペテンからわかるのは、「先行者利益」が必ずしも利益にはならないということだ。業界のパイオニアが、後ろから撃たれることは珍しくないが、四騎士こそが撃つ側だというわけである。
たとえばフェイスブックの前にはマイスペースがあったし、アップルの前には最初のPCを開発した企業がいた。グーグルの前には初期の検索エンジンがあり、アマゾンの前には最初のオンライン企業があった。
四騎士は、それら先行者の死骸をあさって情報を集め、間違いから学び、資産を買い上げ、顧客を奪って成長したということである。
超優秀な人間にとっては最高の時代
その結果が世界に利便性をもたらしているのであれば、そこに価値が生まれることは否定できない。しかしそうは言っても、四騎士によってもたらされた「心地よい生活」は、得体の知れない「居心地の悪さ」と表裏一体の関係をなしているような気もする。言い換えればそれは、四騎士に牛耳られた世界のバランスの悪さだ。
だがギャロウェイ氏は、その違和感の正体についても説得力のある持論を展開している。
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