「GAFA」支配にモヤッとする人が知らない本質 つまるところ彼らの目指すのは金儲けなのだ
いまさら説明する必要もないかもしれないが、『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』(スコット・ギャロウェイ著、東洋経済新報社)のタイトルになっている「GAFA」とは、「グーグル(Google)」「アップル(Apple)」「フェイスブック(Facebook)」「アマゾン(Amazon)」の頭文字を取ったもの。
著者のスコット・ギャロウェイ氏はこの4社を「四騎士」と比喩しており、表紙をめくるとまずは四騎士についての解説が現れる。
地上の4分の1を支配し、
剣、飢饉、悪疫、獣によって
「地上の人間を殺す権威」を与えられている。(1ページより)
ギャロウェイ氏がここで、GAFAを四騎士に例えていることには明確な理由がある。だが、その大前提としてまず認める必要があるのは、これら四強企業が、それぞれのやり方によって世界中の人々の日常生活を豊かにしているという事実だ。
このことについて異論を唱えようとする人は、おそらく少ないのではないかと思う。
しかしその一方、彼らはまったく別の顔を持ち合わせているのである。ギャロウェイ氏の言葉を借りながら、その顔を確認してみよう。
「地上の人間を殺す権威」を持った四騎士
「売上税を払うのを拒否し、従業員の待遇が悪く、何万という仕事を消滅させながら、事業革新の神と崇められている小売業者」――これは、アマゾンのことだ。
「国内のテロリズムについての情報を連邦政府の捜査にも提供せず、その思想に共鳴する宗教じみた熱狂的ファンに支えられるコンピュータ企業」――言うまでもなく、これはアップル。
「あなたの子どもたちの何千枚もの写真を分析し、携帯電話を盗聴機として活用し、その情報をフォーチュン500企業に売りつけるソーシャル・メディア企業」――これは、フェイスブックのこと。
「メディアで最も実入りのいい検索分野で90パーセントのシェアを占めながら、せっせと訴訟とロビー活動に励んで、独占禁止法の適用を逃れている広告配信プラットフォーム」――そして、これがグーグルだ。
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