ボーっとしてると損をする「年末年始のお金」 チコちゃんの叱咤が大人の身にしみる

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ただし、注意点もある。NISAには一般NISAのほかに、2018年からスタートしたつみたてNISAがある。この2つは併用できない。つまり、今現在つみたてNISAを利用している人は枠が異なるため、そのままではロールオーバーはできない。これまた手続きをして一般NISAに変更しなくてはならないのだ。後付けの制度改正が、いかに事態をややこしくするかという例だろう。

大手証券会社は9月ごろからロールオーバーの案内を郵送、ネット証券のサイトでも告知されている。ただ「今年中に手続きすればいいだろう」とのんびり構えていると、それは大間違い。証券会社によってロールオーバー手続きの期限は異なり、ネット証券大手のSBI証券は12月7日まで(書類返送期限)、楽天証券は12月14日まで(申込み締切り)など。すでに締め切っているところもある。

手続きを忘れていたとがっかりしている場合ではない。2015年にNISA枠で買ったままの投資商品があれば、また来年も同じ作業が発生する。そしてそのまた来年も。税金を払わないメリットを受けるのが、こんなに大変とは。まさか、「もういい、税金払いますから」ということを狙っているんじゃ……なんて勘繰りたくもなる。

地震保険に加入するなら2018年のうちに入りましょう

2018年は、思いがけない地域での地震が多かった。南海トラフ巨大地震への警鐘が鳴らされる中で、起きたのは大阪北部地震、北海道胆振東部地震と、それほど警戒されていなかった地域だ。明日はわが身、わが町で起きてもおかしくない。

災害が起きると地震保険の加入率が上がると言うが、このタイミングで2019年1月から地震保険の保険料が改訂される。見直しは2017年に続く2回目で、合計3回の改定が予定されており、それだけ日本中で地震リスクが深刻視されているという証しでもある。

保険料は都道府県ごとに算出されるが、今回は全国平均で約3.8%の引き上げになる。地震保険の保険料は、イ構造(耐火建築物などで、主にコンクリートや鉄骨造の建物)と、ロ構造(イ構造以外。主に木造の建物)で異なる。

中でも引上げ率が大きいのは、福島、茨城、埼玉、徳島、高知で、イ・ロどちらの構造でも14%以上のアップ。宮城、山梨、香川、大分、宮崎、沖縄がイ構造で12%以上のアップとなっている。首都圏の東京、千葉、神奈川はイ構造で11%以上と、こちらも結構な値上げといえるだろう。

一方、下がるところもある。イ構造・ロ構造ともに引き下げになるのが、北海道、青森、新潟、岐阜、京都、兵庫、奈良、大阪、愛知、三重、和歌山。また、愛媛はイ構造が横ばいで、ロ構造は引き下げに。

次ページ3回目の改定も待ち構えている
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