「いやー、これ高すぎるんとちがうか! しかも、鮭ばっかりや~!」
さて、私は今ポーランドにきているわけだが、ヨーロッパでは西欧、中欧、東欧を問わず、寿司ショップをよく目にするので、最近、世界中で目にした寿司ブームから、諸々の所感を書かせていただきたいと思う。
なおこちらヨーロッパでは寿司屋というより寿司ショップと言った方がいいくらい、似て非なるものを高い値段で売っているわけだが、それにしてもなぜ寿司ネタはサーモンばっかりなのだろう。
それにアボガドとかゴマを加えてカリフォルニアロールみたいなのがよく売っているのだが、ご多分にもれずご飯は固く、ネタはカサカサに乾燥していて、中国人らしきご主人が、変な和服をポーランド美女に課しながら営業している。
高くまずいが、大人気のSushi
さて、気になるお値段だが、これが馬鹿高い。100ポーランドドルというと3000円くらいなのだが、美味しいパンが1個30円くらいで売っているのと月給5万円くらいなのを考えると、日本の感覚で言うと2万~3万円くらいのインパクトのある価格である。
私が住むフランスでも寿司はどこでも売っており、これまたサーモンらしきものが固い固い米の塊の上にのっている、おにぎりの出来そこないのような“寿司もどき”のお弁当バージョンが一箱15ユーロ。店の中で食べるとすぐ30ユーロとか行くわけだが、中国のご主人がやっていることも多いので餃子とか串焼きとか色々セットでついてくる。
先日、ロンドンの回転すしに行った時も、ネタは少し種類が豊富なのだがいかんせんネタがカッサカサに乾燥しており、1つ2ポンドといういいお寿司屋さん並みの値段なのに行列が途絶えることはない。つまるところ、たいしたことない寿司でもかなりのプレミアム付きで世界各国で販売されているのだ。
寿司の人気の理由はもちろん健康にいい、とか洋食と比べて極めてユニーク、とか色々あるが、政府が後押しして日本食の世界化を進めてきたらしいのだが本当かな……。
そういえば一昔前、マッキンゼーが面接で候補者に、“日本食を世界化するにはどうしたらいいか?”とか“日本のコメを世界で売るには?”等のケース面接を多くだしていたが、ついに答えが見つかったのだろうか。ともあれ、長年の関係者の努力が実ってか、日本食、というか寿司の世界化は大成功を収めつつある。
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