日本は「3Dプリンタ王国」を築けるか 3大シンクタンクが読む2014年の日本⑤
3Dプリンタを発明したのは、日本人
2013年は、3Dプリンタ「ブーム」元年だった、といってよいだろう。一般には、夢のテクノロジーが突如登場したようにみえるかもしれないが、実は3Dプリンタの歴史は1980年の、「ある日本人による発明」にさかのぼる。当時、名古屋市工業研究所に在籍していた小玉秀男氏が、立体図形作成装置に関する特許を出願した。その後、さまざまな企業により製品化され、ものづくり業界では実際に使われている。
そんな3Dプリンタが日本でこれほど話題になったキッカケは、残念ながら黒船である。2013年2月に米オバマ大統領が、一般教書演説において「3Dプリンタを活用してアメリカに製造業を呼び戻す」と宣言したことを、一般メディアが大きく取り上げた。結果、広く日本人に3Dプリンタというキーワードが知られることとなった。
NRIが、2013年8月に15~69歳を対象に実施したインターネットアンケートでは、「3Dプリンタがどんなものであるか知っている」との回答が67%に達した。おおよそ日本人の3人に2人が、3Dプリンタというキーワードを認知していることになる。
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