シェール革命によって、アメリカの景気が本格的に回復する過程で、かなり高い確率で避けられない経済現象があります。それは、物価が持続的に下落するという「デフレ」の現象です。つまり、アメリカはデフレの状況で景気回復を達成するということになるのですが、これは一体どういうことなのでしょうか。
シェールガスやオイルの生産は右肩上がり
みなさんの頭の中には、「デフレは悪い経済現象だ」という固定観念が染みついてしまっているのではないでしょうか。しかし、それは誤った認識です。デフレと不況にはまったく関係性がありません。そのことについては、あとで経済の歴史を検証しながら解き明かすとして、ここからは、なぜシェール革命がアメリカにデフレをもたらすことになるのかということを、きちんと順序立てて説明していこうと思います。
シェールガスやシェールオイルの生産量は、今後も右肩上がりで増え続ける見通しにあります。アメリカ国内で多数の中小企業がシェール開発を進めているのに加えて、石油メジャーまでもが相次いで、長期的な計画に基づき、北米を中心に世界的なシェール開発に乗り出し始めているからです。
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