供給増で、エネルギー価格は下落トレンドになる
石油メジャーがシェールガスの開発を本格的に始め、多くの中小企業がシェールオイルの開発に流れたのは、長期的な視野でとらえると、アメリカ・カナダの北米では天然ガスや原油の供給量が増加の一途をたどるということを意味しています。国際エネルギー機関(IEA)によれば、アメリカは15年までに天然ガスでロシアを抜き、17年までには原油でサウジアラビアを抜き、ガス、原油の双方のエネルギー資源生産量で世界一になると見られています。
また、石油メジャーがシェール開発ですでに進出している国々は、アメリカ、カナダを筆頭に、ロシア、中国、ポーランド、ウクライナ、トルコ、コロンビア、アルゼンチン、アルジェリア、南アフリカと、世界中にまたがっています。
アメリカとカナダ以外ではまだ大きな成果が見込めない状況にありますが、今後この中のいくつかの国々では試験的な採掘で良い結果が出るケースも出てくるでしょう。アメリカ、カナダ以外の国々でも、シェールガスやシェールオイルの供給国になる可能性が高いのです。
たとえ世界の人口が右肩上がりに増加することによって天然ガスや原油の需要が増加したとしても、それ以上にアメリカ・カナダを中心に世界中の生産拠点から供給が増加することによって、天然ガスや原油の価格は大きな流れでは下落する傾向を止めることができないでしょう。
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