東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #中原圭介の2013年の世界経済を読む

シェール革命で、アメリカはデフレになる アメリカの景気が回復するなかで、避けられないこと

4分で読める
  • 中原 圭介 経営コンサルタント、経済アナリスト
2/3 PAGES

ガスに力を入れる石油メジャー、中小企業はメジャーとの対立避けオイルへ

石油メジャーの中でもアメリカのエクソンモービルは、シェール開発に最も積極的に投資しています。同社は2010年に、シェールガスで急成長していた米ガス生産2位のXTOエナジーを買収し、その後も国内外でシェール開発に絡む企業や資産の買収を次々に成功させています。11年以降、国内では代表的なシェールガス田であるバッケンの資産を買収し、国外ではカナダのガス田を買収。さらにロシアやアルゼンチンではシェールオイルの開発に着手しているのです。

アメリカのエクソンモービルにやや遅れはしましたが、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルや米シェブロンも、次々とシェール開発のための投資や進出先を増やし始めています。

英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは他のメジャーに先駆けて世界中で液化天然ガス(LNG)の開発を進めてきたことに強みがありますが、その強みを生かすためにもアメリカやカナダでシェールガス田の開発を積極的に進めようとしています。米シェブロンもアメリカでのシェールガス田の開発に加え、カナダやアルゼンチンでシェールガスを液化天然ガス(LNG)にして輸出する計画に参加しています。

このようにして見てみると、全体として石油メジャーは強固な財務基盤を武器に、アメリカ・カナダの北米ではシェールオイルよりもシェールガスの開発に重きを置いているようです。そのために、メジャーより先にシェールガスの開発を行っていた中小企業の多くは、石油メジャーとの厳しい競争を避けて、徐々にシェールガスより利益が大きいシェールオイルのほうに開発をシフトしてきています。アメリカで11年~12年のあいだにシェールオイルの生産量が以前よりも急激に伸びているのは、シェールオイルの開発に参入し始めた中小企業の力によるものが大きいのです。

次ページが続きます:
【新エネルギーの生産増は何をもたらすのか】

3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象