チャンネルの人気は上がったが、それでもYouTubeでは全然稼げなかった。
「YouTubeの収入はアフィリエイトなんですけど、月に3000円とかしか稼げませんでした。私よりチャンネル登録者数が少なくても100万円以上稼ぐ人もいるんですが……。広告の配置とかが難しいんです。
『これはちゃんと稼ぐ方法を考えないとヤバいぞ』
って思いました」
YouTubeはとても人気が高い動画共有サービスだが、それでも見ない人は見ない。
YouTubeの視聴者層とは少し違う人たちにアプローチできるのではないかと思い、はてなブログで「藤原麻里菜の日記」を始めた。
「ブログが割とバズってくれて、そこからファンが増えました。ブログを読んだウェブメディアから記事執筆の依頼が来ました」
そこから、「エステーQ」「fabcross」などでライターの仕事を始めた。
ウェブの連載では、制作費と原稿料が出る。ウェブの連載で作ったマシーンを、YouTubeやツイッターにアップする。すると相乗効果でお互いの数字(視聴数、フォロワー数)が増える。数字が増えると“人気がある”と評価され新たな依頼が来る。
その循環を繰り返した。
中には企業からのプロモーションを兼ねた依頼もあった。企業の商品と「無駄づくり」のコラボ作品の制作になる。企業からのチェックは厳しいが契約料は高かった。
「もちろん安定感のない自転車操業だけど、だんだん慣れてきました。『無駄づくり』を中心とした生活になったので、2016年にきっぱりと芸人を辞めることにしました」
よしもとも辞めようと思ったら…
芸人を辞めるのだから、よしもとも辞めようと思った。そう伝えると、呼び出された。
「偉い人たちとの飲み会に呼ばれて『なんで辞めるの?』って聞かれました。YouTubeだけでよしもとに所属するのもおかしいかと思って……と答えると
『よしもとは総合的なエンターテインメントの会社だから芸人にこだわることはないよ。とりあえず所属しておいて損はないんじゃない?』
と引き止められました」
藤原さんは思いとどまり、現在もよしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属している。
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