自己紹介が記憶に残らない人と残る人の大差 石川善樹が考える「自己紹介」の奥義

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石川:「何かを得たい」のであれば、横石先生のメソッドように「未来・過去・現在」を軸に考えてみるといいでしょう。「何かになりたい」のであれば、福井先生が言ったように「対立・葛藤・展開」という構造を考えてみるといいでしょう。「それじゃあ疲れます。私はただ在りたいんです」ということであれば、『まんが日本昔ばなし』的なものが参考になるのかもしれません。

自己紹介に必要な視点とは?

まとめると、僕なりの最強の自己紹介のメソッドは、

1:何かに「なる」のではなく、ただ「在る」という価値観
2:「失う→悲しむ→受容する」という構造
3:定石から「ちょっとだけズラす」というテクニック

という3つの要素(視点)を取り込むことで、「平凡な人の平凡な物語」でも語り継がれるものにできるのではないか、というものです。

いずれにせよ、自己紹介というと「生まれてからいままでのことを、どう編集して伝えるか」という風に思いがちですが、「未来・過去・現在」を軸にするにしても、「対立・葛藤・展開」を表現するにしても、「ただ在る」にしても、自分のルーツをしっかり知っておくことが大切なのではないかと思います。

自分の生まれる「前」がなんだったのか、どうだったのかを知ることで、より、自分がわかるはずですから。そういう意味では、「最強の自己紹介」の結論は、「両親を出す」なのかもしれません(笑)。

三者三様の「最強の自己紹介」が披露されたこの日の最後、石川善樹氏は、「最強の自己紹介の結論は、実は『両親を出す』ことではないか」とおどけてみせる。そして何と、会場に着座していた実父を呼び寄せると、やおら父にマイクを渡した。それに対しご尊父は、少しもひるむことなく講評をし始めた……。まさに、この親にしてこの子あり。「最強の自己紹介」を見せつけられ、イベントは最高の盛り上がりとともに大団円をむかえた(写真:HILLS LIFE)

(TEXT BY TOMONARI COTANI、
PHOTO BY KOUTAROU WASHIZAKI)

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「HILLS LIFE DAILY」編集部

六本木ヒルズ開業の翌年に創刊された、都心エリアのためのライフスタイルメディア。都市生活者に向け新たな情報やトレンドを伝え、アイデアやビジョンを広く提案しつつ、東京という街のクリエイティブな可能性を高めてゆくことを目的としている。

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