自己紹介が記憶に残らない人と残る人の大差 石川善樹が考える「自己紹介」の奥義
横石:例えば僕=横石崇の場合だと……。横=「平等/横断」、石=「意思の強い/重い、固定化」、崇=「山がそびえる/あがめられる」と読み解き、「いろんな領域に横断していったりきたりするのが好きで、何事にもしばられたくない性格です。いま自分の会社(山)を作っていろいろやっています」といった説明ができたりします。石川さんは、どうですか?
石川:そうですねぇ……。石=「意思があるようでないような」、川=「川のように、そこにあるのかないのか」、善=「偽善者と言われながらも」、樹=「すっくと立つ木のようでありたい」(笑)。ムチャクチャですね(笑)。
横石:ムチャクチャでいいんです(笑)。自分の人となりを考えるきっかけになればいいので。
自己診断シートで自分の課題を明確にする
次に、「自己紹介/自己診断シート」をお配りします。それに記入をしていきます。具体的には、「失敗したらどうしようと思い、萎縮して何も話せない」「伝えるべきポイントが絞れず、話が整理されていない」「ついつい大声になって無駄なアピールをしがち」……といった十数項目を、それぞれ5点満点で評価していくもので、それによって「性格」「戦略」「分析」「表現」という4つの課題が浮かび上がってくるシートになっています。
「性格」が課題となる人は、「自信がなくオドオドして見えるタイプ」で、自分はかけがえない存在だという肯定感が弱いと考えられます。
「戦略」が課題となる人は、「伝えるべき内容が絞られていないタイプ」です。無難な話で終わりやすく、差別化ができず記憶に残らないという最も多いタイプです。
「分析」が課題となる人は、「伝えるべきポイントがズレているタイプ」で、自身の長所や短所、あるいは相手を知っていないことが原因だと考えられます。
「表現」が課題となる人は、「伝え方を間違えているタイプ」で、痛い人になりがちです。
自己診断によって自分の課題を意識するだけでも、今後自己紹介をするときの足がかりになるはずです。『自己紹介が9割』(立川光昭著・水玉舎)という良書で詳しく説明されているので、よろしければ手にとってみてください。
ではいよいよ、理想的な自己紹介とはどんなものなのかについて、お話していきます。
まず、制限時間を見極めることが大切です。5秒、15秒、5分、15分……といった具合です。5分というのは、ビジネスシーンにおけるプレゼンの際や、イベントに登壇する際のイメージです。15分というのは、TEDのような本格的なプレゼンの場で使われるイメージです。