早食いがいいと新見准教授は言っているわけではない。一般的に健康に役立つのは、食事で1回ごとに30回かみ、昼食も時間かけるのがよいとされている。早く食べることができても、基本はゆっくり食べることが健康の秘訣。ただし、風邪を引きやすいタイプか否かを考えたときには、短時間の食事も可能で、急いで食べてもしっかり消化吸収を行うことができ、栄養を全身に行き渡らせ、アクティブに活動できる人が、免疫機能を維持しやすいそうだ。
筋トレが体を守る
最近は、ランニングやジムなどで身体を鍛える会社員が増えつつある。健康管理も仕事の一環と言われるだけに、筋力アップをつねに心掛けている人もいるだろう。その習慣は、風邪を撃退するのに役立つ。
ただし、年末の多忙な時期を控え、仕事量が増加し、運動時間が失われてしまう人もいる。3日間、風邪で寝込むだけでも筋量は低下するゆえに、運動不足の状態が数週間続けば、あっという間に筋量は減ってしまう。もともと実証タイプだったはずが、虚証へ移行。その見極めはどうすればよいのか。
「空腹に耐えられるかどうかが、ひとつの目安になります。実証の人は、脂肪を燃焼する能力に優れ、空腹にも我慢できるし、その状態でもアグレッシブな行動ができる。食事を抜かせば、脂肪が燃焼してエネルギーに変わるのですが、そのエネルギー変換がうまくできるのが実証の人ともいえます。
虚証の人は、昼食時間がないと空腹に耐えられず、チョコやアメなどの菓子を口にしがちです。脂肪をうまく燃やせない。つまり細胞の機能が悪いのです。免疫機能も、細胞から成り立っているため、細胞が元気であることが、風邪などへの抵抗力を高めることになるのです」(新見准教授)。
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