介護のマッチング・プラットフォームとは?

ブティックス社長ロングインタビュー

小林:完全にゼロからではなく、バイアウトでのスタートなのですね。

新村:そうです。ただ、かなり逆風の状況でしたので、むしろゼロからのスタート以上に大変な状況でした。事業を始めて、すぐにわかったことですが、介護保険に依存する事業は、制度改定による影響がとても大きいんですね。当時、介護保険の適用範囲が狭まったことで、レンタルしていた商品が次々に返品される状況でした。その打開のために、私自身、かなり営業に回ったんですがまったく契約が獲得できず、業績は下がる一方でした。

新村 祐三(しんむら ゆうぞう)/ブティックス株式会社代表取締役社長。1966 年生まれ。早稲田大学を卒業後、リード エグジビションジャパン入社。エレクトロニクス、液晶、半導体、IT、眼鏡、出版、宝飾、文具、フラワー等の各分野で、展示会開催の総責任者を歴任し、2004 年、同社取締役に就任。2006年、ブティックス株式会社を設立し、代表取締役社長に就任(写真:Signifiant Style)

そのような中、このまま介護保険制度に依存した事業を続けていても、たとえ一時的に持ち直したとしても、次の制度改定でまた業績が落ちてしまい、安定した経営ができないのではないか、と考えました。

一方で、それまで介護用品をレンタルされていたお年寄りの方が、介護保険の適用基準を満たさなくなったために、返さざるを得なくなり、困っている、という話をあちこちで聞くようになりました。そして、中古や新品の用品を自費で購入されている方も多いということもわかりました。

それなら、介護保険でレンタルが出来なくなって困っている方々のために、介護用品を少しでも安く販売できれば、ニーズに応えられるのではないか、同時に、販売事業に軸足を移せば、これまでの介護保険に依存する状況から脱却できるのではないかと考えました。

そこで考えたのが、介護用品のインターネット通販です。介護用品をインターネットで販売すると実店舗がないぶん安く販売できます。実店舗より広がる可能性があると考え、事業に参画して半年ほどでネット通販を始めました。そのために別会社を設立し、その会社が現在の我々の母体となっています。

小林:なるほど。そう言った経緯で、最初に参入されたeコマース事業が介護分野だったのですね。

新村:はい。とはいえ、eコマースの知識も介護の知識もほとんどなく、本当にゼロからのスタートでした。

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