介護のマッチング・プラットフォームとは? ブティックス社長ロングインタビュー

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始めた当初は、ほとんど商品が売れず、月の売上額が20~30万円程度で、粗利にすると数万円、という状況でした。毎月100万円近い赤字が続き、資金は日に日に目減りしていきました。

介護用品の専門店スタイルを展開

小林:事業が軌道に乗り始めるのはいつ頃でしょうか。

新村:約半年後のことです。危機的な状況が続き、どうにか突破口が開けないかと、必死の思いで自分が作った通販ショップや、競合他社のショップをまじまじと見ていると、あることに気づきました。

お客様の目線で、商品を買うつもりで自分のショップを見てみると、車椅子・靴・杖・衣類・ベッド等、あまりにも多くの商品ジャンルがあるために、かえって「欲しい商品」が探しにくいショップになっていることに気づきました。しかも、例えば「車椅子」だけを探そうとすると、今度は品ぞろえが中途半端で、欲しい商品がなかなか見つからないのです。

「何でもあるけど、何にもない(商品ジャンルは幅広いが、本当に欲しいものはごく僅かしかない)」。これでは売れるはずがない、と思いました。

そこで考えたのが「これしかないけど、何でもある(商品ジャンルを単一ジャンルに絞り込み、そのかわりそのジャンルに限っては、日本一の品ぞろえにする)」、専門店(ブティック型ショップ)の展開です。

最初に着手したのは、介護靴でした。まずは介護靴の取り扱いでは日本一のショップにしようと考え、日本の介護靴メーカーのほとんどすべての商品をサイトに掲載しました。靴はサイズが合わないと不安ですから、業界でいち早く、返品無料・サイズ交換無料にしました。さらに電話接客もきめ細かく行い、ネット通販でありながら実店舗さながらの対応で、かつ価格も安価に設定しました。

(ブティックスが運営する介護靴専門通販「くつ急便」)

介護靴専門店を始めたことでガラッと状況が変わり、どんどん注文が入るようになりました。これはいけると思い、介護靴を始めた10月に続いて12月には車椅子の専門店をはじめました。そこから次々に専門店型のネット通販を立ち上げていったわけです。

小林:そうして今では24サイトを運営することになったわけですね。

新村:はい。介護靴も車椅子も日本最大級の品揃えです。たとえば介護靴では、外反母趾の方向けのものや、装具を付けている方に向いたものなど、用途毎に様々な商品を取り揃えています。選び方のポイントも、できるだけ詳しく掲載し、お客様の様々なニーズに対応しています。

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