日本の里親「世に知られていない」数々の真実 「=養子縁組」は間違い?自治体間に格差も

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岩朝:日本財団が調査したところ、日本では里親の認知度が圧倒的に低いということが分かりました(※3)。日本では、「里親=特別養子縁組」というイメージがあり、「子どもができない夫婦が利用するんでしょう」と考えている方も多くいます。今日本には、養子縁組はできないけど親とは暮らせないという子どもたちが約4万5000人いますが、その子どもたちに育ての親が必要だということがそもそも知られていないというのが、問題なのかなと思います。

(※3:“里親の認知については大半が「名前を聞いたことがある程度」と回答しており、あまり一般に浸透していない実態も浮き彫りになっています。”2018 年1月30 日 日本財団-「里親」意向に関する意識・実態調査-より。)

:世界の状況を見てみると、日本とは違い、子どもは家庭的な環境で育んであげることが大切だということで、主要なのは里親制度で、施設は補完していくような立場になっているんですよね。「諸外国における里親等委託率の状況(※4)」によると、里親委託率は2010年の段階で、日本が12%。韓国が43.6%。イタリア、ドイツ、フランス、イタリアが約5割。イギリス、アメリカ、香港は7割強。オーストラリアに関しては93.5%。国によって状況が全然違いますね。

(※4:”制度が異なるため、単純な比較はできないが、欧米主要国では、概ね半数以上が里親委託であるのに対し、日本では、施設:里親の比率が9:1となっており、施設養護への依存が高い現状にある。”平成26年3月厚生労働省「社会的養護の現状について」内「諸外国における里親等委託率の状況」より。)

岩朝:そうですね。日本では「里親=養子縁組」というイメージしかないのですが、他の国では、「養育里親(=Foster parent)」の存在が知られており、「養子縁組(Adoption)」、「養親(Adopter)」とは言葉がちゃんと分かれています。養子縁組(Adoption)は法律上の親子になっていく一方で、「養育里親(=Foster parent)」は養育する親になるということです。

「裕福でないとできない」というイメージ

:実際に里親になる事というのは、ある意味「メリット」もないと、なりたいという人は少ないかもしれません。以前取材した時には、「里親制度」が改定され運用が始まった頃でした。金銭的な支援も含まれていました。現在はどういう状況ですか?

岩朝:今は、社会的に擁護されている子どもたちの教育費というのは、施設であっても里親であっても、生活費は国から出ることになっています(※5)。金銭的な負担は特にないので、「裕福でないとできない」というイメージも払拭していきたいなと思っています(※6)。

(※5:里親に支給される手当は、里親手当、一般生活費、その他(幼稚園費、教育費、入進学支度金、就職、大学進学等支度費、医療費等)。平成29年12月厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課「社会的養育の推進に向けて」より。)
(※6:”「里親には子どもの生活費として養育費が支給される」(1.9%)、「養育費とは別に里親手当が支給される」(1.2%)、「2ヶ月などの短期間でもできる」(2.6%)「結婚していなくても、大人が2人以上住んでいればできる」(2.7%)といった、経済的なサポートを始めとした里親制度そのものや、「日本には里親を必要としている子どもが3万人いる」(3.2%)といった里親の現状については、ほとんど知られていないことも明らかになりました。”2018年1月30日 日本財団-「里親」意向に関する意識・実態調査-より。)
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