日本語も目茶苦茶だ。ミシミシ、バカヤロ、シモデガンホ(何する奴だ) パルーデガンホ(八路軍だ) パーグニャン(花嫁にしてやるぞ)など、下品な言葉ばかりを下品な日本兵が語るのだ。日本の番組なら、さしずめ「水戸黄門」や「遠山の金さん」のストーリーと同じで、毎回、同じパターンだ。悪代官と越後屋が結託するが、最後は成敗される。田舎の大衆はそれを見て溜飲を下げるのだが、さすがの中国でも、いまや都会の人は誰も見ていない。
スポーツでも、日本人選手が出るとブーイングが当たり前だ。昔の「力道山の時代」のレベルだ。戦後の日本では、アメリカの悪役レスラーが、力道山の伝家の宝刀「空手チョップ」が炸裂して倒れたら、拍手喝采になったのと、まだ同じ空気が渦巻いている。
中国のエリートは、すべてわかっている
ただし、変化も出てきている。実は、日本人兵士を演じる中国の俳優は決まっていたが、最近の3~4年は、まともな俳優もでてきた。中には「本物の日本人俳優」も出てきた。例えば香港との合作映画では、歌舞伎界の中村獅童が出ているが、大衆も本物を出さないと、さすがにおかしいと思うようになってきたのだろうか。
まあ、大衆はこんな具合なのだが、ここからが本番だ。いったい、中国のインテリは、どのような日本人観を持っているのだろうか?実は、彼らの教育水準は高い。だから、すべてわかっていて、政治面では冷静に日本の政治を分析している。たとえば、「安倍政権が対中国で強行策を取るのは、選挙対策ですよね」などと聞かされることも珍しくなく、日本人よりも、よほど冷静だ。
教育水準の高い中国人は、誰も反日デモが「中国の総意」などとは思っていない。むしろ「共産党一党支配に対する抗議の要素が隠れている」としっかり分析しているから、本当に恐れいる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら