中国エリートたちは、平和主義者が圧倒的!?
中国史を少しでも勉強すればわかるように、数千年の中国王朝の大部分は、実は周辺少数民族によって支配されてきた。だが、それを認めると「中国とは被侵略国家である」ということになる、それゆえ「中華思想」を拡大解釈することで、中華人民共和国の存在をアピールするようにしているのだ。
つまり、裏返せば、漢民族には、中国の周辺の少数民族や自治区に対して複雑な感情が渦巻いていることになる。それが、現在の攻撃的な政策に形を変えており、それがひいては、尖閣も含んだ領土にもつながっているのではないか、と考える。
とはいえ、中国のインテリ、エリートたちの中には、本音では、いまやすっかり平和主義者となった、日本人の価値観が大好きな人も多くいるのも事実である。特に日本に住んだ経験のある中国人や、日本人との貿易取引をしている中国人は大声では言わないが、本音を言えば、日本が大好きで、私生活では日本人の生活スタイル真似をしている人も、少なくないのだ。
もちろん、それは表面上は出てこない。親日家といわれる中国人でも、表面的には日本を批判するのが建前だ。ところが、本当のところは日本人の価値観が好きだから、本音のところでは「和を尊ぶ日本的な考え方をする」のがエリートの中でも格好が良いと考えているようだ。従って、筆者が知っている範囲内では、仲間内で中国の教養人がとる行動は、ほぼ全員が、日本人的な行動をとるといっても過言ではないのだ。
このように、中国のエリートは、なかなか自分たちの感情をあらわにしない。なかなかしたたかなのだ。
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