日本株は上昇気流に乗ったのか。それとも「売っていた投資家たちの買い戻し」が終わればまた下がるのか。カリスマ投資家の内田衛氏は9月末という「配当取り」のシーズンということもあり、持ち株をにらみつつ、渦中のTATERU株に参戦。戦果はどうだったのか。今後の内田氏の相場観も含め、いつものように株日記で見てみよう。
TATERUは機関投資家の見切り売り?
【9月10日 月曜日】先週末の日経225先物は、50円安の2万2330円。NYダウは79ドル安の2万5916ドル。1ドル=111.00円、1ユーロ=128.30円。
注目銘柄の東証1部上場、アパート経営関連のTATERU(1435)は、12円安の490円で6日続落。暴落のきっかけは、8月31日(終値1606円)、従業員が顧客から提供を受けた預金残高データを改ざんし、実際より多く見せて西京銀行に提出し、融資審査を通りやすくしていたことが発覚したから。
顧客との契約は、手付金50万円の2倍の100万円をすでに渡して契約を解除しているという。この1件だけで済めば、会社にとっては、大きな影響はないと考えられるが、ほかに同様の改ざんが行われていたかについては、引き続き調査するとのこと。この株価の下落からすると、株主の判断は、まだほかにもあると見ているのだろう。日経平均は、66円高の2万2373円と7日ぶり反発。引け後、TATERUが、「投資有価証券売却益(特別利益)の計上に関するお知らせ」(23億4000万円の投資有価証券売却益)を発表した。
【9月11日 火曜日】日経225先物は、90円高の2万2450円、NYダウは、59ドル安の2万5857ドル。昨日、特別利益を発表したTATERUは、10円高の500円で寄り付いたものの、終値は、80円ストップ安の410円で引けた。2017年12月期の純利益39億9500万円からすると23億4000万円の特別利益はかなり大きいと思うが、それでも7日続落の80円ストップ安とは厳しい下げだ。機関投資家の見切り売りが出ているのではないか?
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