ゴルフで「飛距離」を縮める、間違った習慣3つ 何歳からでも「自己ベスト」は更新できる

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アメリカ・メジャーリーグで活躍した、野茂英雄投手を覚えていますか。独特の「トルネード投法」で三振の山を築き、「ドクターK(三振)」として野球史に名を残しました。

あの、背中を打者に向けて球を投げるという「トルネード投法」を思い出してみてください。トルネードの名の通り、身体全体を旋回させているイメージがありますが、実際はそうではありません。

右足で踏ん張り、股関節から下だけを回して、身体全体にパワーを溜めて、球を投げています。身体は回転していますが、胴体をねじるという動作は見られません。ゴルフも同じです。

テークバックでは、野茂投手と同じように、ねじるのではなく、股関節から下だけを回転させて、身体ごと右を向きましょう。つまり、腰と背中の捻転差を作らないようにして、飛ばしに必要な背中の筋肉は太い状態のまま、維持しておくのです。

(画像:『300ヤードは可能です!』より抜粋)

間違い3:切り返しでは、一気に腰を切る

切り返しというのは、トップからクラブを下ろすときの最初の動きです。そのタイミングでよくいわれるのが、「一気に腰を切れ」という教えです。「切り返しは、左腰から始動しなさい」ともいわれます。

この教えは、かつてイギリス生まれのティーチングプロである、デビッド・レッドベター氏が来日したときに、身体のターンについてさまざまな解説をした中の1つのポイントだったようです。

ところが、日本ではなぜか腰だけを切ることがクローズアップして取り上げられてしまいました。レッドベター氏は、おそらく何らかの全体的な文脈の中で腰の話をしたはずですが、正しく伝わらなかったのでしょう。

日本人がレッドベター氏から伝えられたと思っている教えとは、「腰を切って、身体を回転させてスイングしましょう」というものです。でもこれは、どう考えてもおかしな話です。切り返しから一気に腰を切ると、必ず振り遅れの形になってしまうからです。

振り遅れるとクラブのフェースは開きます。「フォローでフェースを返す」というゴルフの「基本」は、本来は不要な動きです。「腰を切る」ことで発生した問題に対応しているにすぎないのです。「基本」や「常識」には、そんな帳尻合わせの教えが少なくありません。

(画像:『300ヤードは可能です!』より抜粋)
次ページテークバックから左半身をたたむイメージでトップを作る
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