「摸倣する心」を持てば社会で生きやすくなる 社会で生き延びるための「発達障害の仕事術」

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もし大人の発達障害かもしれないと悩んでいても、社会で生き延びていける術はきっとあるはず(写真:adam121 / PIXTA)
仕事や人間関係がうまくいかない...「もしかして自分は大人の発達障害なのでは?」と悩む人が増えています。しかし、その解決策を具体的に示した本は少ないのが現状です。
本稿は発達障害の当事者・借金玉さんが書いた『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』から一部を抜粋し、試行錯誤と度重なる失敗の末に身につけた「本当に役立つ」ライフハック術をお届けします。

あなたが所属する「部族の掟」を知ろう

空気、読めますか。僕は読めません。空気が読めないという症状はどちらかと言えばASDに多い症状だと言いますが、ADHDの診断を受けている僕も「空気が読めない」と言われ続けて生きてきました。そういうわけで、初めて勤めた会社でも空気を読み損なって大失敗しました。

当記事は「毎日が発見ネット」(運営:毎日が発見)の提供記事です

かつて新卒として就職したときは、「そもそも仕事ができない」などの大問題はあったのですが、それに加えて常軌を逸した空気の読めなさを遺憾なく発揮し、新卒としては記録的な速度で職場の嫌われ者になることに成功。見事誰も好意的に接してくれない、必要な情報すら回ってこないという状況に到達しました。本当に早かった。3カ月とかからなかったですね。結果、僕は2年もたずに職場から敗走することになりました。

例えば、僕は新人歓迎会で上司にお酌をせず、ひたすら飲んでいました。料理の取り分けなど一切やりませんでした。そういったささやかな積み重ねが、1日を台なしに、1年を台なしにしました。

職場というのは、言うなればひとつの部族です。このことをまずしっかりと理解してください。そこは外部と隔絶された独自のカルチャーが育まれる場所です。そして、そこで働く人の多くはそのカルチャーにもはや疑いを持っていません。あるいは、疑いを持つこと自体がタブーとされていることすらあります。それはもう正しいとか間違っているみたいな概念を超えて、ひとつの「トライブ(部族)」のあり方そのものなんです。言うまでもありませんが、それは排他的な力を持ちます。部族の掟に従わない者は仲間ではない、そのような力が働きます。

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