「摸倣する心」を持てば社会で生きやすくなる

社会で生き延びるための「発達障害の仕事術」

これは僕の特質なのかある種の症状なのかはわかりませんが、休まないと動けなくなることはわかり切っているくせに妙に付き合いがよく、誰かに何かを頼まれたり飲み会に誘われたりしたら「休みが取れなくなるな……」と思いながらもつい安請け合いをしてしまう悪癖もあります。衝動性の強いADHD傾向の皆さんにはあるあるではないかと思います。

月末には、とにかく翌月の「休養日」を定義しましょう。そして、それは「スケジュール」であり「タスク」ですから、厳密に守りましょう。ADHD度合いの強い人は「まずこれだけ」でもいいです。明らかに変化が出てきます。まずはここからです。「予定通り何もしなかった!」という達成感と、「今日休むことには何の罪悪感もない」という免罪符をまず勝ち取りましょう。本当に回復度合いに差が出ますよ。

スケジュール管理は、「予定通りこなせた」という達成感が積み上がっていくと好循環に入ります。ですから、まずは休みという最も達成の容易なタスクをスケジュール帳に書き留めましょう。そして、そのタスクを必ず達成すると決めましょう。「休むべき日に休むべくして休む」、これが我々の目標です。

「休養を取る」というタスクをこなすにも意志の力が必要で、適切な休養を取らなければ人間はどんどん崩れていきます。これを大事にしてください。必達タスクの第一位は休養。これだけは忘れないでください。

【まとめ】
・休養は、優先度ナンバーワンのタスク
・ワイシャツをクリーニングに出したり、付き合いの飲み会がある休日は休日ではない
・休むと決めたら絶対に休め

記憶力がヤバい僕の「人の顔と名前」の覚え方

最近僕は「名刺」を作りました。「借金玉」の名刺です。借金玉として受けるお仕事が増えたので、どうしても必要になってしまいました。そこには僕のキメ台詞である「やっていきましょう」、日頃の粗相を詫びる「いろいろあっていつもすいません」「雑な仕事と儲け話大歓迎」などが記載されています。

人の名前が覚えられないときは「あだ名」で紐づけしよう(写真:EKAKI / PIXTA)

これは、僕自身が「人の顔を覚えるのが苦手」「人の名前を覚えるのが苦手」という大変社会人向きでない特質を持っているからこそ、その特質を持った人にも「覚えてもらおう」という気持ちを込めています。

例えば誰かに挨拶をするにしても、あるいはちょっとした敬意を示すにも、「その人が誰だかわからない」では洒落になりません。しかし、僕はとにかく視覚情報の処理がどうしようもなくダメなのです。これは多分「物を探せない」などとも通底する問題なのでしょうが、目から入ってきた情報が全く記憶できません。正直、毎日会う上司の顔すらおぼろげです。

一方で、僕は「概念」を覚えるのが得意です。この本も、前述した「部族の掟」とか「5秒の儀式」であるとか、覚えやすさを重視した概念がたくさん登場します。こういうものをコレクションするのは僕の趣味です。

次ページささやかなお話ですが…
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