「摸倣する心」を持てば社会で生きやすくなる 社会で生き延びるための「発達障害の仕事術」

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これはささやかなお話ですが、ツイッターで「ポリコレ棒」という単語を思いついて遊んでいたら、異常に流行した上に辞書にまで載ってしまいました。政治の絡む話なのであまり深くは書きませんし、いろいろあってログも残っていないのであれですが、とにかく「キャッチーな概念」というのは人間の記憶に深く残るものなのです。

当然、僕の「借金玉」というおかしな名前もそれを企図してつけたものです。僕の本名はイトウだとかスズキだとかそういう感じのよくあるものなのですが、「イトウさんの顔」は覚えにくくても「借金玉のツラ」は覚えやすい。

思い出してみてください。クラスに1人はいた非常にユーモラスなあだ名をつけられていたあいつの顔、大して親しくもないのに妙にクッキリ覚えていませんか。「人の顔の覚え方」に僕はこれを採用しています。要するに、こっそり「あだ名をつける」のです。具体例で言うと、「欠食児童」「カマボコ」「判定負け」などがあります。大変失礼な単語のオンパレードですが、こういうのが覚えやすいのでどうか許してもらいたい。辛辣なあだ名ほど人間を印象づけるものはありません。この技術で一世を風靡した芸能人もいらっしゃいましたよね。

名刺は顔を思い出す最強ツール

そう、名刺にこれを書けばいいのです。僕は人と名刺交換をした後、暇さえあればこの作業をやります。そして、あだ名をつけるという前提で人間を観察していると、自然に顔が頭に入るようになります。「視覚情報」と「概念」が統合されるのです。そして、ちょっと楽しいので苦にならない。

「んー、このエブチさんは……カマボコ!」と決めた瞬間、その2つがピタッと結びつきます。やっていることは小学生レベルですが、僕としては大変切実な作業です。

よりキャッチーであればキャッチーであるほど(言い換えれば失礼であるほうが)視覚情報と概念の結びつきが強くなるので、結果として「失礼」をする可能性が減るのです。

このハックは本当に効きます。おかしなツイッターネームの人、例えば友人ですと「新宿太郎総帥」という方がいらっしゃいますが、もう、1回会ったら顔と名前を一切忘れませんでした。「総帥」ってなんやねん、という気持ちが概念と視覚を結びつけるのです。多分「借金玉」と会ったことがある皆さんも、結構僕の顔を覚えてくれているのではないでしょうか。

自ら「借金玉」と名乗る僕の根性に免じて、この無礼なハックをお許し願いたいと思います。なお、僕の名刺入れは非公開です。絶対に公開しません。

【まとめ】
・人の顔と名前を覚えられないのは、発達障害あるあるです
・名刺にあだ名をメモする。そのために、相手をよく観察しよう
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