「健康スコアリング」が問う、社員の心と身体

従業員が不健康だと会社の負担も大きくなる

経営者も従業員の心身の健康に配慮しなければならない時代になった(写真:ふじよ/PIXTA)

あなたの会社の従業員はどのぐらい健康ですか?

8月31日、日本健康会議(共同代表=三村明夫・日本商工会議所会頭、横倉義武・日本医師会会長)、厚生労働省、経済産業省が協働して作成した「健康スコアリングレポート」を、会社の経営者に送付した。従業員等の健康状態を、同業他社との比較も交えて、経営者にも知ってもらい、社内での健康づくりなどにつなげる狙いがある。

この健康スコアリングレポートは、単に数値だけを見せるのではない。従業員の健康状況の傾向を把握し、予防・健康づくりを推進しやすい職場環境の整備を進めるよう、日本健康会議の三村明夫共同代表、加藤勝信厚労相、世耕弘成経産相の三者連名で、経営者にリーダーシップの発揮を要請する手紙も添えられている。いわば、会社の経営者に、従業員等の健康状態に関する「通信簿」を送るような意味合いがある。従業員等の健康について、経営者に直視してもらう機会は、今まであまりなかった。

経営者宛てに要請文とともに送付

もちろん、従業員やその家族の個人の健康状態を、個別に見せることはない。わが国の医療は国民皆保険制度の中で、企業に勤める従業員とその家族は、会社が組織する健康保険組合(健保組合)に加入する。今回の健康スコアリングレポートは、あくまでも健保組合単位で集計された情報に基づく、従業員全体の健康状態だ。

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健保組合には加入者への特定健康診査の実施が義務付けられている。特定健診の検査・問診項目である、健康状況5項目(肥満、血圧、血糖、脂質、肝機能)と生活習慣5項目(喫煙、運動、食事、飲酒、睡眠)について、組合単位で集計。全健保組合平均や業態平均との比較を図を交えて見える化し、それを健康スコアリングレポートにまとめて、経営者宛ての要請文とともに送付する。検診が義務付けられているから、データが全国的に集計でき、それを分析したうえで健保組合に還元したといえる。

その健保組合では、企業単体や企業グループ単位で設立したり、同じ業種の会社や同じ地域の会社が集まって設立したりして、その会社の従業員と家族が加入する。企業の組織と密接に関連してはいるものの、経営者自らが健保組合の運営に携わることは少ない。そんなこともあって、自社の経営には関心があっても、健保組合の運営には関心が薄い経営者が多い。

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