さくらさん死因「乳がん」の診断が難しい根因 乳がんにはさまざまなタイプがある
8月15日、漫画『ちびまる子ちゃん』の作者、さくらももこさんが、乳がんで亡くなった。2017年6月にはアナウンサーの小林麻央さんがやはり乳がんで亡くなっており、闘病生活を克明に綴ったブログなどで大きな反響があったことを思い出された方も多いのではないだろうか。
がんは、一般的に高齢で発症することが多いが、乳がんは、比較的若年者の発症が多い。特に働きざかりの女性、小さな子どもを持つお母さん世代で発症することも少なくないのが特徴である。
乳がん患者は増加の一途をたどっている
国立がん研究センターの日本の最新がん統計によると、2012年時点において女性のがん罹患者数の第1位が乳がんとなり、11人に1人の女性が生涯で乳がんに罹患する確率があると言われている。
死亡数でも2014年のデータで女性の第5位となり、女性の30歳から64歳では、乳がんが死亡原因のトップとなっている。厚生労働省が発表した「人口動態統計」では、2017年の乳がんによる死亡数は1万4285人にのぼる。過去を振り返ると、2012年1万2529人、2013年1万3148人、2014年1万3240人、2015年1万3584人、2016年1万4015人という具合に、一貫して増加を続けている。
このように乳がんは、女性にとってかなり身近な病気だ。がん治療の一番重要なことは、早期発見であるが、乳房は体表の臓器であり、乳がんを「しこり」として皮膚越しに触れることができることが多く、早期発見がしやすいがんであるといえる。
また、乳がんは、他のがんと比較して予後が良いのも特徴である。過度に恐れず「自分の主治医は自分自身」という気持ちで、定期的に自分の乳房を手で触ってしこりがないかどうかを確認することが大切である。
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