「失った乳房」はここまでキレイに再建できる 乳がんの手術と同時に再建することも
乳房再建は地域格差が大きい
川崎貴子氏(以下、川崎):右乳房の全摘手術を受けるのと同時に、皮膚を伸ばすためのティッシュエキスパンダー(組織拡張器)を入れる再建の事前処置を受けました。再建については、私が子どものころ、乳がんで全摘手術を受けたおばの術後を見てショックを受けたことと、まだ次女が5歳と小さいので、プールや温泉に一緒に行く機会も多いと思ったから。
術後、おっぱいの傷はひどかったですが膨らみはあったし、半年後にはシリコンバッグを入れたので子どもたちはすぐに慣れましたね。
――今、再建率はどのくらいですか。
辻直子氏(以下、辻):昔よりは上がってきていますが、温存も含めた全乳がん患者のうち11〜12%くらい。
川崎:思った以上に低いですね。
辻:まだ低いですね。ただ、全乳がん患者の6割は温存しているので、変形が目立たない方は再建しません。温存でもかなり凹んでしまった方や全摘の場合に検討するということになりますが、再建する医者がいる地域とあまりいない地域、情報が行きわたっている地域といない地域がありまして。東京や神奈川あたりだと再建率は10%以上になりますが、四国だと1%以下。かなり格差があります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら