ラグビーの街、岩手・釜石でつなぐ復興の希望

2019年のW杯日本大会の新設会場は満員に

8月19日にオープンした、2019年のラグビーワールドカップ日本大会で唯一の新設会場、岩手県の釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアム(筆者撮影)

「カマイシー、何回でもスクラムやるぞー」「負けんなー」。スタンドの観客からの熱い声援が、ピッチでプレーする選手たちを包み込んだ。

開幕まであと1年あまりに迫ったラグビーのワールドカップ(以下、W杯)日本大会で唯一の新設会場となる岩手県の釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムが8月19日にオープンした。

同スタジアムのこけら落としを飾った地元・釜石シーウェイブスとトップリーグのヤマハ発動機ジュビロのメモリアルマッチ。スタンドは6530人の観客で満員となった。

岩手・釜石の復興のシンボルに

総事業費39億円を投じて完成したスタジアムは2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた釜石の復興のシンボルだ。スタジアムが建設されたのは、鵜住居小学校と隣接していた釜石東中学校の跡地である。

震災時には両校の児童・生徒が迅速に避難して学校にいた全員が助かり「釜石の奇跡」ともいわれたが、校舎は津波で全壊した。

その後、2014年7月に釜石市がW杯日本大会の開催地への立候補を表明。翌2015年3月には開催12都市の1つに選ばれ、土地のかさ上げ工事などを経て2017年4月から建設工事がスタート。ついにオープニングの日を迎えた。

地元・釜石シーウェイブスとトップリーグのヤマハ発動機ジュビロのメモリアルマッチ(筆者撮影)

山や海に囲まれたスタジアムのグラウンドには「ハイブリッド芝」が採用され、プレーする選手にはおおむね好評だ。

ピッチ全体の土に人工の繊維を混ぜ、補強した上に天然芝を育てているため、耐用年数も長い。スタンドとピッチの距離が近く、アットホームな雰囲気も感じさせる。

W杯では仮設スタンドが増設され、全体では常設のスタンドと合わせて約1万6000人の収容が可能。W杯では予選グループ2試合が行われる予定だ。

9月25日には「プールD」のフィジー対ウルグアイ、10月13日には「プールB」のナミビア対敗者復活予選優勝チームのカードがそれぞれ組まれている。意表をついたパスや巧みなハンドリング・ステップなど「フィジアンマジック」と称されるフィジー選手らのプレーが観客を魅了しそうだ。

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