世帯年収は「子を持つ意欲」にどう影響するか 全国の25~44歳男女12000人超を対象に調査
現在、家族をめぐる価値観や生き方は、結婚する・しない、子どもを持つ・持たないなど、多様化しています。その中で、子どもが欲しいと思う気持ちは、自分が中高生の頃の親との関係性や現在の経済力とも関係があるようです。また、子どもが欲しいと思う人でも、実際に予定する子どもの人数は、思い描く理想の子どもの人数とは少し異なるようです。
明治安田生活福祉研究所では、全国の25~44歳の男女1万2221人を対象として、理想の人数の子どもを持たない理由や、いずれ子どもが欲しいと思う人が今後望むことについて、アンケート調査を実施しました。本稿では、その結果をご紹介します(「出産・子育てに関する調査」の詳細はこちら)。
中高生時代の親との関係による影響
まず、子どもを持ちたいと思う気持ちについて、自分が中高生の頃の親との関係性という視点から見てみます。子どもがいない25~44歳の既婚者・未婚者の子どもを持つ意欲を、中高生の頃の自分と父親との関係別に見てみると、父親との関係が良好だったと思う人ほど、子どもが欲しいと回答した割合が高くなっています。
男性で、「今すぐにでも子どもが欲しい」と回答した割合は、父親との関係がとても良好だったと思う人のうち31.7%であるのに対して、全く良好でなかったと思う人の場合18.4%と、13.3ポイント低くなっています。女性においても、「今すぐにでも子どもが欲しい」の割合は、父親との関係がとても良好だったと思う人のうち37.7%であるのに対して、全く良好でなかったと思う人の場合21.8%と、15.9ポイント低くなっています。
一方で、「子どもは欲しくない」の割合は、父親との関係が全く良好でなかったと思う人が男女ともに約4割(男性38.6%・女性44.3%)と、最も高くなっています。
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