「二刀流」「ナイター」意外と知らない野球英語 「デッドボール」など和製英語も多発!

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大谷選手がエンゼルスで活躍をしてIt’s Sho-Time!showtimeshowと翔平のShoをかけて話題になっていましたね。そのあとで、エンゼルスがツイッターでアメリカの子どもたちが学校で行うプレゼンテーションのshow and tellにかけて、Sho and tellとつぶやいて、次の「大谷翔平ワード」と一部でざわついていたこともありました。showという単語なら、どれでも置き換えて「大谷翔平ワード」にできそうですね!Sho-downshowdown 対決)とかSho-offshow-off 見せびらかし、自慢)とかはなんとなくやめてほしいですけれど……。

大谷選手は、日本語と英語の野球用語の違いに戸惑ったりすることはあるのでしょうか。海外に出て活躍する日本のアスリートたち、本当に頑張ってほしいものです。

そのためにも、日本のスポーツ界を「すべて英語で」とは言いませんが、「和製英語の用語だけはやめて、正しい英語表現にすればいいのに!」と英語教師視点では思ってしまいます。

セミナー終了後も、タロウさんとジロウくんと一緒に、熱く「スポーツ&英語」ネタで盛り上がってしまいました。

ビジネスで使う「野球場の数字」って?

野球の用語を紹介しましたので、ちょっと関連してビジネスでも使える表現の話です。ビジネス英語ではよくballpark figureballpark estimateというフレーズが出てきます。

ballpark figure 概算・どんぶり勘定
ballpark estimate おおよその見積もり

このballparkというのは、表現上は「おおよその」という意味で使われていますが、元々は「野球場」という意味なのです。

ballpark 野球場

これがどうしてこのような意味で使われるようになったのかは、いくつか説があるようですが、in the ballpark 「ある一定の範囲内」という表現から、「正確ではないけれど、妥当な範囲での概算」という意味で使われるようになったのだとか。

Can you just give me a ballpark figure? だいたいの数字でいいから、教えてくれる?
The ballpark figure is around $200-$300.どんぶり勘定で200~300ドルくらいです

また、「野球のボールはどこに飛んでいくかわからないけれど、野球場内のどこかではある」という意味で、「おおよその」という意味になったという説もあれば、「たまに場外にボールが飛んでいくこともあるけれど、そうはいっても届く範囲には限界がある」という点から、「一定の範囲内でだいたいの」という意味になったという説もあるようです。語源はともかく、よく使う表現ですので、覚えておくと便利ですよ。

箱田 勝良 英会話イーオン 教務部 チーフトレーナー

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はこだ かつよし / Katsuyoshi Hakoda

1972年静岡県熱海市生まれ。1995年筑波大学国際関係学類卒業、株式会社イーオン入社。

講師として、これまでに約1万人を教える。スクールの講師を経た後、法人部教務コーディネーターとして、多くの企業の研修カリキュラム企画と講師を担当。楽天の社員の英語力研修も担当した。TOEIC(R)テスト990点満点、実用英語検定1級。

学生時代には1年間の留学以外には海外経験なしで、日本に住み暮らしながら英語力を飛躍的にアップさせた。その自身の経験を基に、現在は教務部のチーフトレーナーとして、イーオン全体の講師の研修やカリキュラム立案に関わる。

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