民泊新法、それでも「掟破り」が跋扈する真因

違法行為が放置されれば多方面に悪影響及ぶ

一括借り上げにより家賃保証を行っている不動産会社では、重荷であった空室対策として管理物件を民泊に転用することで、収益改善につなげたい考えもあるという。さらにホテルの供給も増加することから、今後、個人のホストは苦戦を強いられるだろう。このような状況はエアビーのような仲介会社もネックであると考えており、簡易宿所営業の許可要件の引き下げや、宿泊日数制限の緩和などを求めていくという話もある。

事情通によると、税務申告をしていないこれまでの利益を遡及して課税されることや、固定資産税の減免制度の適用除外、副業禁止規定がある会社に勤めている人の副業がバレることで処分されることを恐れているホストもいるという。

ホテルや旅館は、多額の設備投資を行い、安全確保などに多額の費用を要している。このためホテルや旅館は、住宅の一室を貸し出すだけで、設備投資額が極端に少ない民泊に対して、安全性の懸念などから規制を求めてきた。匿名性を逆手に取り、特殊詐欺のアジトとして利用されていたり、隠しカメラによる盗撮がなされていたりなどの犯罪発覚も後を絶たない。

日本の規制が遅れていることの表れ

エアビーは2017年12月、2018年上期の予約数が多かった都市のランキングでトップに東京、3位に大阪がランクインしたと発表した。東京や大阪が世界で最も人気であると考えるのは早計だ。ランクインしないほかの観光都市、たとえばサンフランシスコやバルセロナなどは、いち早く民泊規制に動いており、日本の規制が遅れていることの表れでもある。

エアビーが最後まで日本でのロビー活動に力を入れていたのは、「最後の砦」である日本の民泊市場を失うことによって、延期を続けている新規株式公開(IPO)に影を落とすことになることを理解していたからだと思われる。

この事態を受けて、ホテルや旅館の関連団体はエアビーで同様の手口で販売を継続するホストを通報するための対策チームを設ける動きもある。発見次第、所轄官庁や税務署などに書面で通知し、対策を促す。

エアビーでは、「明らかに間違った番号が入力できない仕組み、自由記載欄となっている『その他』という許認可を選択できないようにし、プラットフォームの悪用を未然に防ぐ施策を順次導入してきた。重複する番号については、日々調査と対応を進めており、観光庁とも個人情報の問題を解決したうえでどう対応するか提案をして協議している。

自主的な追加施策として、物件掲載前には、届出番号その他の許認可を記入した後、情報が正確であること、掲載物件に関する情報が行政機関に開示されることを明示的に同意しないと物件を掲載できず、疑わしい記載のある物件の自主的削除を実施し、何度も明らかに間違っていると思われる番号の入力を繰り返す場合などに、掲載機能停止処分・退会処分を講じられる手続きを整えた。

当初は、一度掲載されたものの中から疑わしい物件の削除を行っていたが、近日中には、疑わしい物件の削除を掲載前に行うよう仕様変更を行う予定」とコメントした。

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