民泊新法、それでも「掟破り」が跋扈する真因

違法行為が放置されれば多方面に悪影響及ぶ

東京五輪に向けて民泊の重要度は高まってくる?(写真:NanoStockk/iStock)

民泊新法が施行されて1カ月が経った

住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月15日に施行されて1カ月。安全・衛生面をはじめとする一定のルールを定められたことに伴って、民泊仲介サイトで多くの民泊物件の掲載が取り下げられた。一方で、民泊の運営に必要な許可を受けたことを示す許可番号を虚偽に民泊仲介サイトへ申請したり、マンスリー(月間契約)を謳いながらも1日単位で貸し出していたりするホストなども多く見受けられている。

許可番号は、北海道はM1、沖縄はM47から始まる番号だ。ただ、それを知らないホストは適当な番号を、大手民泊仲介サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」(以下、エアビー)の管理画面に登録し、エアビー側は市区町村が発表している番号を確認することなく、違法物件を掲載し続けた。報道によってこの事実が明らかになると、エアビーは本格的な対策に乗り出し、違法とみられる物件の掲載を次々と停止した。

一方で、東京では「M13」から始まる番号であることが報道によりわかったため、より“本物に近い”虚偽の番号を申請することや、ホストが新たなアカウントを取得して、ウォッチャーからの“マーク”を逃れ、あたかも新たに物件をオープンしたかのように見せることで掲載を再開し、現在も違法状態のまま宿泊者に貸し出しているケースもある。

東京・新宿区内に11件の物件を抱えるホストD&M氏(仮名)は、2016年から新宿区内で運用物件を拡大してきたホストだ。D氏(男性)とM氏(女性)は夫婦とみられる。D氏は大手通信会社Sに勤めており、早稲田大学卒とプロフィールには掲載されている。

このホストは今年6月15日の民泊新法施行後も、虚偽の番号で物件を掲載し続けた。エアビーが掲載停止にした後にも、虚偽の番号を変えて申請し続け、そのたびにわずか数時間で掲載が再開されている。筆者は民泊新法が施行された6月15日より、D&M氏の物件を含む数多くの違法物件を予約し続けたものの、エアビーが掲載停止にするたびに予約はキャンセルとなり、実際に宿泊することはできなかった。D&M氏はその後、アカウントはそのままに、物件の掲載を取り下げた。

次ページまともに申請すると思ったが…
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