片山晋呉の不祥事から読み解くゴルフの本質

なぜトッププロがやらかしてしまったのか

なぜ同意を得ないといけないか。プロアマ戦で練習は禁止されていないが、練習する場ではなく、招待客をもてなす場。自分を優先する場ではない。各大会にはプロアマ戦と別日に練習日が設けられているので、練習したいのであればその日にやればいい。

プロアマ戦というのは、大会の主催者が「本業」の関係者らを招待して行う。JGTOはプロに対して主催者が招待した人を「おもてなし」するように指導している。大会開催にはこれまでも書いてきたが、賞金総額の3~5倍ぐらいかかるといわれる。

プロに求められるホスピタリティ

今回のツアー選手権は総額1億5000万円だから、主催者は5~7億円ぐらいは出しているのだろう。それに見合う「ホスピタリティ」をプロは要求されている訳だし、それがあるから大会に賞金を出してもらえるというのが日本のツアーでもある。

片山は、生涯獲得賞金を21億円以上、昨年まで稼いでいるが、“そこまで多額の賞金を稼げたのはどうしてか“を勘違いしている。どんなにゴルフがうまくても大会がないと稼げない。

片山は会見で、これまでもプロアマ戦では今回同様に「許される範囲ではやっていた。20年間ずっと同じようなプロアマをしてきた。一度も教わったことはなかったので。見よう見まねでここまで来てしまった」と釈明している。

ホスピタリティに関して「教育していないJGTOが悪い」というのは簡単だが、片山だけではなく男子ツアーのプロアマ戦の評判が、しっかりと教育している女子ツアーと差が大きいことはJGTOもわかっていた。なので、選手会長に就任した石川遼も「プロアマ戦」への意識を変えようとしていた。

筆者は1980~90年代の青木功、尾崎将司、中嶋常幸のいわゆる「AON」時代から取材してきた。その時期は毎年40試合前後(今年は25試合)あり、ほとんど毎週だったので、練習日までプレーすると休養できなくなるため、プロアマ戦で練習するのが通例だった。

ホスピタリティという言葉を原稿で使ったこともなかった。当時の大会関係者によると、プロアマ戦でプロが練習して「招待者から文句が出たことはなかった」という。

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