仕事のできない人はだいたい数字に弱すぎる 誤差を知り、ざっくりとらえるだけでも違う
「数字が苦手だ……」と悩む社会人は少なくありません。
資料や会話の中に数字が出てくると拒否反応(数字アレルギー)が出てしまったり、いざ数字を使ってみようと思ってもその使い方がわからなかったり……。
そもそも、数字が苦手な原因はなんでしょうか?
計算が苦手だからでしょうか?
学生時代に数学が苦手だったからでしょうか?
しかし、計算力を高めたり、数学を学び直したりするのは時間も労力もかかります。今さらそんな勉強したくないというのが、多くのビジネスパーソンの本音ではないでしょうか?
安心してください。拙著『東大→JAXA→人気数学塾塾長が書いた 数に強くなる本 人生が変わる授業』でも触れていますが、仕事や生活のうえで数字に強くなるためには、高い計算力は必要ありません。また、数学ができるかどうかも関係ありません。
「数に強い人」にある3つの条件
私は「数に強い人」には3つの条件があると考えています。順に説明しましょう。
(1)数字を比べることができる
言わずもがなですが、数字は非常に強い説得力を持っています。
ではなぜ数字には強いメッセージ力があるのでしょうか? それは、数字を使えば厳密に比べることができるからです。自宅の床面積、道路を走る乗用車の速さ、体重等々、雰囲気や印象ではほとんど違いがわからない場合でも、数字はそのわずかな違いを教えてくれます。ただし、数字を正しく比べるためには、分数、割合や比、単位量当たりの量についての理解は必要です。
(2)数字を作ることができる
数に強い人は、8ケタとか10ケタとかの数字が並んだ資料をいちべつしただけで、資料の意味を理解したり、間違いを指摘できたりします。なぜそんなことができるのでしょうか? やはり超人的な暗算能力の持ち主なのでしょうか? そうではありません。数に強い人は大きな数を瞬時にとらえるテクニックを知っているのです。そして1ケタ×1ケタ程度の簡単な概算をしているだけです。
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