SNS初心者が知らない「炎上プロセス」の正体 なぜ「ネット炎上」はなくならないのか
大学や専門学校で、在校生にSNSの使い方を指南する「ソーシャルメディアガイドライン」を策定するところが増えている。
たとえば聖心女子大学は2012年、先駆的にSNSガイドラインを導入。投稿前に自問する7つのチェックリストをはじめ、リスクを分かりやすく解説している。また、明治大学では「法令遵守と権利の尊重」など5つの指針を掲げ、「明大SNSスタイル」という啓発用の漫画を作成し、不適切な投稿が発信者の意図しない問題を引き起こさないよう呼び掛けている。
一方で、こうした先進校(特に先行して見本となるガイドラインを作成し社会的評価の高い学校)の物まねでガイドラインを作っている学校も少なくない。実態は「作った」というだけで、学生もその存在を知らず、その効果が発揮されていないガイドラインとなっているわけだ。
「ネット炎上」の正しい知識が必須
本当に学生を「炎上」から守るためには、新入生歓迎のオリエンテーションや、できれば必修講義でしっかり啓発教育を行っておくべきである。ガイドラインとあわせて、ネット炎上がどうして起き、どう広がっていくかについて、学生はあらかじめそのプロセスをよく知っておくことが必要だと思う。
まずネット炎上とは「サイトに想定を超える批難・批判・誹謗中傷などのコメントが殺到すること」である。ソーシャルメディアがない時代、炎上しているか否かを図るバロメーターはブログだった。
ブログとは日記みたいなものだという誤解から(そもそも日記は公開しないものである)、内容を精査せず公開して炎上したのである。それが今ではブログは少数になり、ツイッターを筆頭とするSNSに炎上の舞台が移った。
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