「4つの象限」でチェックしてみよう
このようなパターンに陥らないためには、図のような4つの象限を意識して文章を書くとよいでしょう。図の縦軸は抽象的か具体的か、横軸は客観的か主観的かで4つに分けています。
よくあるNGパターンとしては、①と③の事実の列挙にとどまっていたり、逆に②と④の抽象化に寄りすぎて意味が伝わりにくかったり、左右、つまり主観と客観がごちゃまぜになりわかりにくくなっている、などがあります。
逆にわかりやすい文章の特徴としては、事実だけでなく、それを抽象化した解釈や結論が書かれていることです。また面白い文章の特徴としては、一般論に終始せずに書き手の個人的な経験や独自性のある解釈や主張があることです。
私はビジネス書や記事の執筆・寄稿で文章を書きますが、この4つのバランスを心がけています。以前は個人的なエピソードなどはあまり書かないほうでしたが、書いたときのほうが圧倒的に反応がいいのです。
読み手は一般論を期待しているのではなく、書き手が何を見てどう考えたのかを読みたいと思っています。ただし、個人的な出来事や見方ばかりでは独りよがりな文章になってしまうので、客観的な事実や情報も立脚点として必要です。つまりこの4つの象限を意識し、自在に行き来できるようになると、わかりやすく、かつ興味深い文章が書けるというわけです。
ではこの4象限を自在に行き来する際のコツをご紹介します。
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