外国人が続々巡礼、江戸川橋の「祈りの場」 東京カテドラル聖マリア大聖堂を360度紹介!

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天井高39メートルの荘厳な大聖堂(撮影:梅谷秀司)
東京23区だけでも無数にある、名建築の数々。それらを360度カメラで撮影し、建築の持つストーリーとともに紹介する本連載。第4回の今回は、文京区の「東京カテドラル聖マリア大聖堂」へ訪れた。
なお、外部配信先でお読みの場合、360度画像を閲覧できない場合あるので、その際は東洋経済オンライン内でお読みいただきたい。

東京メトロ有楽町線・江戸川橋駅から歩くこと15分。東京カテドラル聖マリア大聖堂は、日本を代表する建築家、丹下健三氏が設計したキリスト教・カトリックの大聖堂だ。今から54年前の1964年に竣工した。同年の丹下作品で東京オリンピックの会場となった代々木の国立屋内総合競技場と同様、まるで現代アートのような外観は今見てもかなり斬新だ。

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この文京区関口の地に最初に教会(聖堂)が建てられたのは1899(明治32)年のこと。大正時代には大司教座聖堂となったが、当時の木造のゴシック様式の建物の信者席には畳が敷かれていたという。

その後聖堂は戦時中に空襲で焼失するが、戦後の1960年代になって、日本と同じく敗戦国であったドイツ・ケルン教区の支援によって再建されることになる。その再建事業は、指名コンペで行われた。指名されたのは丹下健三氏、前川國男氏、谷口吉郎氏。いずれも戦後日本建築界の巨匠だ。コンペの審査経過についての当時の雑誌記事によると、結果は比較的あっさりと丹下案に決まったという。

空から見ると十字架の形をした教会

空から見ると十字架の形をしている聖マリア大聖堂(写真:syajitsu / PIXTA)

実はこの大聖堂の建物の外観は、空から俯瞰すると立体的な十字架の形をしている。

キリスト教聖堂としてわかりやすい造形であり、デザイン的にも抜きん出ていた。敷地内での既存建物との配置計画においても丹下案が優れていたということだと思われる。

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