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代々木上原の地にたたずむオスマン・トルコ様式のモスク「東京ジャーミイ」(撮影:今井康一)
東京23区だけでも無数にある、名建築の数々。それらを360度カメラで撮影し、建築の持つストーリーとともに紹介する本連載。第1回の今回は、渋谷区の「東京ジャーミイ」へ訪れた。
なお、外部配信先でお読みの場合、360度画像を閲覧できない場合あるので、その際は東洋経済オンライン内でお読みいただきたい。
新宿西口の超高層ビル街が遠望できる小田急線代々木上原駅の近く、井の頭通り沿いの一等地に壮麗なイスラム・モスクがある。これは、初めてその存在を知った人にはちょっとした驚きを与える建物だ。日本国内、東京都内では、そうそうモスクという建造物を見掛けることはないだろうから。
ジャーミイとはどういう意味か
この「東京ジャーミイ」というモスクは、華やかな外観の大変立派なもの。都内には新大久保や大塚など、実は何カ所かにモスクがあるが、それらと比べても格段に規模も大きく、装飾も凝っている。ジャーミイとは、トルコ語でモスクのことだ。
建物は2000(平成12)年に竣工したものなので比較的新しいと言えるが、実はこの建物は2代目のもので、同じ場所には1938(昭和13)年に建設されたモスクがあった。その初代モスクは日本の宮大工が作った木造建物。老朽化で雨漏りがひどくなり、1986年に取り壊された。その後、トルコ全土で寄付金が集められ、この2代目モスクが建設された。
井の頭通りを背に東京ジャーミイを臨む(編集部撮影)
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