そして「埼玉」の文字には、親しみや愛着を高めるために埼玉県の愛称として1992年に選定された「彩の国」の“彩”を使用。
県のイメージアップを図るとともに、チームが県民にとって身近な存在になっていけるようにと、地域密着の運営を目指す柏原氏の想いが込められている。
そのような願いを実現するために、ファンクラブ大会の開催や子ども向けのスクール運営も検討しているという。「世界レベルのプレーをできるだけ多くの方に見ていただきたいと考えています。また、子どもたちがトップ選手と打つことができれば、一生の思い出になるでしょう。そうした感動や体験できる場所を提供していきたい」と柏原氏。そのスクール運営でも日本トップクラスを目指したいと語っている。
埼玉のスポーツチームはもとより、地域に密着した幅広い活動を行ってきた。サッカーのJ1・浦和レッズ、プロ野球パ・リーグの埼玉西武ライオンズ、バスケットボールの埼玉ブロンコスなど、埼玉を代表する各競技のチームが参加している「プライドリームス埼玉」は、設立された2010年から毎年イベントを開催。
現役のトップアスリートや、プロ選手を育成してきた一流のコーチから指導を受けられる「親子スポーツクリニック」、選手やプロスポーツチームを支えるチームスタッフの話が聞ける「トークフェスティバル」の2種類があり、スポーツに触れ合う人の拡大を目指している。
このイベントをサポートしている「さいたまスポーツコミッション」の本田秋満委員によればT.T彩たまも参加する意向を示しているという。
柏原氏がチーム運営に踏み出したきっかけ
T.T彩たまを運営する柏原氏は、1都4県で店舗展開する中古車販売会社トーサイアポの代表取締役社長を務めており、このチームの資本金9800万円を全額出資している。同社はイメージキャラクターにタレントの小倉優子を起用している自動車買取専門店大手カーセブンの株主として知られ、1964年に創業して以来、つねに中古車業界をリードしてきた。
このように経営者として活躍してきた柏原氏だが、実は埼玉の熊谷商業高校時代、所属していた卓球部で全国制覇を成し遂げるほどの実力者。Tリーグ専務理事を務める松下浩二氏とは同級生で、いずれも進学した明治大学では共に汗を流した仲だ。
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