「アレクサ漬け」の生活をするとどうなるか あらゆる対応機器を試してみた
リンプによるアレクサの分類はややこしいが重要だ。アマゾンにおいて、アレクサは2つのカテゴリーで生きている。1つ目が自社製スマートスピーカーのエコーというカテゴリーだ。下は49ドルの「エコー・ドット」から上は画面付きで229ドルの「エコー・ショー」まで、複数の製品がラインナップされている。
一方でアレクサは、グーグルのOS、アンドロイドのようにサードパーティの機器メーカー向けに無償提供されているソフトウエアの一部でもある。
アレクサが使用可能なデバイスは50種類以上
アレクサが使用可能なデバイスは50種類以上あり、今後も増加するとみられる。エコーに似たスマートスピーカーもいろいろあるし、家庭用温度計や電灯、ダッシュボードカメラ、スマートフォン、ヘッドフォン、火災報知器におかしなロボットといったものもある。
アレクサ対応機器があまりに急速に増えたので、アマゾンもすべては把握し切れていないらしい。リンプでさえ、今年1月にラスベガスで開催されたCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)の会場を歩き回った際、さまざまなアレクサ対応機器があるのに驚いたという。
「私からすると、戦略はうまくいっているということだ」とリンプは言った。
ただし、洗練よりもスピードを重んじるこの戦略は代償を伴う。アレクサ対応製品の世界は混沌としている。サードパーティの製品でアマゾンで低評価を受けているものは数多くある。アレクサの主要機能が使えないものも多い。
私が試した中には、アレクサを使う際の主な理由の1つであるリマインダーの設定ができない機器もあった。技術的な限界も、サードパーティがアレクサのすぐれた新機能(電話をかけたりほかのアレクサ対応機器を呼び出すといったもの)を生かせない理由の1つだ。