ベゾス氏側近が語る「アマゾンAI」発想の原点 AIスピーカー「エコー」に5000人超が携わる
目指したのは、名作SFドラマの世界
――アレクサやエコーは、どんなビジョンから生まれたのか。
長期的なゴールは、(米SFドラマシリーズの)『スタートレック』に出てくる、どんな質問を投げかけても答えてくれるコンピューターを再現することだ。開発のきっかけになったのは、社内エンジニアへのある“問いかけ”だった。
アマゾンには長年磨いてきた2つのコア技術がある。1つめが「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」で培ったクラウドコンピューティングのノウハウ。そしてもう1つが、ネット通販(EC)のレコメンド機能で鍛えてきた機械学習の技術だ。これらを組み合わせることで、どんな新規事業を生み出せるか。そんな問いを(経営陣から)社内エンジニアへ投げかけたのだ。
すると、機械学習のエンジニア集団のメンバーがクラウドベースの音声認識サービスに着目し、エコーの前身となるプロトタイプを作った。これは非常にシンプルなものだったが、そこから開発チームが努力を重ね、今のように英語でも、日本語でもスムーズでナチュラルな発声をできるまでになってきた。

















