「スマートホーム」には危険が潜んでいる 家をIoT機器だらけにすると何が起きるか
アマゾンの「アマゾン・エコー」や米グーグルの「グーグルホーム」。ここ数年、こうしたAIスピーカーやホームセキュリティ、ヘルスケアなど消費者向けなど、IoT(モノのインターネット)製品が続々登場、家庭の中に入り込み始めている。その分野は多岐にわたり、しかもユニークな製品が多い。
最初の頃はスマートフォンから電灯のオン・オフを制御する程度だったが、最近はカーテンの開閉を設定できる目覚ましカーテンや、防犯カメラに冷蔵庫、換気扇、空気清浄器、光量を調節できるスマートミラ―など、さまざまな製品が登場している。
こうした一つひとつの製品はいまだガジェットの域を出ないとはいえ、遠くない未来には、インターネットで機器が連携された「スマートホーム」が実現する日もくる。その際に落とし穴はないのだろうか。
ミサワホーム、50個の機器を実験してみた
実際に検証してみたのが、大手ハウスメーカーのミサワホームだ。それもどうせやるならと、50個のIoT製品をかき集めた。「50個という数字が先行していたので、正直、こんなものまで、という製品も含まれている」と、実験を主導したミサワホーム総合研究所の飯島雅人主幹研究員は頭をかく。
こうして、いざ50個もの機器をモデルハウス内に設置してみると、思わぬ発見の連続だったという。
まず目に付いたのが配線だ。コンセントの周りは見た目も繁雑で、使いにくいことこのうえない。また、屋内のあちこちでIoT機器を使用する際に、部屋の隅などWi-Fiが届かない場所が意外にある。また、IoT機器を使いこなすには中継機となるハブが必要となるが、設置個所が圧倒的に不足している、などだ。
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