「アレクサ漬け」の生活をするとどうなるか あらゆる対応機器を試してみた
もちろん、確実にそうなるというわけではない。アマゾンがへまをやらかす可能性もあるし、グーグルなどのライバルには、台頭するアレクサの行く手を阻むための手段がいくつもある。グーグルのアンドロイド戦略とアップルのiPhone戦略の混合とも言えるアマゾンの戦略も普通ではない。
音声アシスタントに対する世間の不安も残っているし、冒頭の一件のようにおかしなことが起きる可能性もある。だいたい、24時間稼働の音声アシスタントを自宅に置きたいと思っている人はいったいどのくらいいるのだろうか。
手に入るすべてのアレクサ対応機器を使ってみた
とは言うものの、アレクサが生活のあらゆる場面で使えるという未来はいかにもありそうで、真剣に考えてみる意義もある。そこで私はアレクサのある世界にどっぷりつかってみることにした。手に入るありとあらゆるアレクサ対応機器(アマゾン以外の企業の製品も含む)を使って、アレクサが生活の隅々にまで入り込んだらどうなるか試してみたのだ。
サードパーティ製のアレクサ対応機器の多くはいまいちで、アレクサ漬けの生活は必ずしもスムーズではなかったが、同時に期待が持てるものでもあった。冒頭のような事件は起こるにしても、そう遠くない未来にアレクサ(もしくは似たような何か)が生活の隅々に浸透し、コンピューティングがさらに便利になる日が来るはずだ。
アマゾンのデバイスおよびサービス担当上級副社長のデーブ・リンプにアレクサの未来について尋ねたところ、彼は「すばらしい年末だった」と述べた。
アマゾンは売り上げの数字を公表しないことで知られているが、リンプはちょっとしたヒントをくれた。「アレクサ対応機器は数千万台売れたと(社内では)言われている。だが昨年、エコーもやはり数千万台売れた。それだけの規模になれば、それぞれをカテゴリーと呼んでも問題ないはずだ」。