「部下を放置する上司」にあたった人の悲劇

「仕事は盗むもの」は確かに正論ですが…

育てる気がないので、新人が入ってきても放置してしまいます。仕事が覚えられない新人は、社内ボッチになって居心地が悪くなり、スキルアップもできず、ただ腐っていってしまうのです。

A美さんが出会った上司も、このプレーヤーおじさんでした。A美さんは、大学時代に留学経験もある、おっとりとした才色兼備の女性です。大学卒業後、金融機関のバックオフィスで働き、5年ほど経験を積んだ後、給料アップを狙って、違う金融機関に転職しました。

転職先の彼女の上司は、会社に10年以上いる古株です。A美さんにとっては初めての転職で、わからないことばかりです。会社のシステムもわからない、会社の人もわからない、……そんな状況の中、上司はA美さんを放置しました。

いつも忙しそうで、A美さんの面倒はまったく見ません。周りの人も忙しそうで、A美さんに教えてくれる人はいません。入ったばかりのA美さんは正直ヒマでした。

時々、上司から任される仕事は、書類整理といった雑用ばかりで、これでは彼の秘書のようなものです。入社して1カ月、引き継ぎも何も行われない状況を不満に思ったA美さんは、上司に、

「もうちょっと、仕事を教えてください」

と直訴しました。

「仕事は自分で作るものだ」

すると上司は「何言ってんだこいつ?」という顔で、

「仕事は自分で作るものだ」

と言ったのです。これにはA美さんはぽかーんです。

これは話にならないと、A美さんは上司のさらに上司である部長に掛け合ってみました。すると、部長は歯切れ悪く、

「彼は、ああ言う人だからね。まあ、仕事は盗んで覚えるものだよ」

と言うだけで取り合ってくれません。

世の中、クリエイティブ系の職種など、先輩の背中を見て盗んで覚えるしかない仕事もあるにはあるでしょう。でも、ここは金融の世界。職場全体のパフォーマンスをあげるために、教えたほうがいい仕事も多いのです。にもかかわらず、まったく教えようとしない上司。

この会社はあかん……!

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