なぜかおカネが貯まらない人の「15の悪習慣」 「昭和のマネーリテラシー」に要注意

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12 ボーナスを給与口座に入れるのをやめる

年に2回のボーナスは、貯蓄の大事な原資のひとつ。これは日常のおカネではなく非日常のおカネなのだ。それを日常のおカネの入れ物である給与口座に入れたままにしておくと、だんだん日常化してしまい、なんとなく使ってしまう。いったん別口座に移して、非日常のままキープしよう。

13 オートチャージをやめる

交通系ICカードや電子マネーにオートチャージ設定をしている人は、現金での支払い以上に買い物をしている可能性大。コンビニや駅のスタンドでの少額の買い物に使うケースが多く、しかも自動でチャージしてくれるので、支払いの意識が弱くなる。また、その場でレシートをもらわないと、チャージ用のクレジットカード明細には金額しか記載されないため、ますます何のおカネだったか反省のしようもない。便利なサービスは自己管理と背中合わせにある。おカネの管理が面倒くさい人は、やめておいたほうがいい。

14 貯蓄型の保険に入るのはやめる

保険とは、万が一のときにおカネ(保険金)が受け取れるもの。その「万が一」がなくてもおカネが返ってくるとなれば、その分の原資は保険料に上乗せされている。しかも円建ての場合、この低金利下では相応の保険料を払ってもらわなければ、満期に戻す金額まで増やせない計算になる(だから保険会社は今、外貨建ての保険を全力でお勧めするのだが)。満期まで寝かせるデメリットをもっと考えたほうがいい。毎月かかる支払いにはシビアになるべき。

親世代のマネーリテラシーは昭和の認識のまま

15 おカネについてのアドバイスを親に聞くのはやめる

このところ、多くのマネー専門家からこの意見を聞く。親世代のマネーリテラシーは、残念ながら右肩上がりだった昭和の認識のままだ。家を買ってこそ一人前だし不動産は値上がりするもの、教育費を貯めるなら学資保険がベスト、我慢して定年まで働けば給料は上がっていく…これらは今も通用する常識とは言えない。ケンカになってもいけないので、おカネの相談は親ではなく現代のマネー知識を持つ相手にしたほうが平和だし、ためになるだろう。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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