それが1次であっても、最終面接であっても、人と直接会って不採用と判断されるのは、ショックなもの。自分を否定されたように思ってしまいがちだが、ぜひ必要以上に悲観しないでほしい。たまたまアプローチの仕方が合わなかっただけかもしれないし、その企業が求める人物像と合致していなかっただけかもしれない。
ただ、就職活動をした多くの先輩たちも、同じ経験をしている。『就職白書2018』(就職みらい研究所)によると、面接など対面での選考を受けた社数は平均9.26社。そして内定は平均2.54社。つまり、面接を受けた企業のうち平均で約7社は内定に至っていないことになる。
よくある誤解3 ネット情報の「あの会社、採用終わりだってさ」の間違い
今は、SNS(ソーシャル・ネットワーク・システム)社会ともいわれ、同じ企業に応募している学生の情報も、大量に流通する。志望業界や業種、あるいは大手なら企業単位で、志望者のコミュニティができているケースもある。情報交換をし、励まし合ったり刺激し合ったりする分にはよいが、ネガティブ情報だけは気を付けておきたい。
企業が一斉に内定を出すのは難しい
たとえば、同じA社を志望していた1人が「内々定もらった!」とつぶやけば、「A社採用活動終わりだってさ」と、さも人事から聞いたかのように情報が流れることがある。だが、数百人を採用する企業では、最初の1人に内々定を出してから最後の1人に内々定を出すまでに、数日間から数週間の時差が生まれるのは当たり前だ。
さらに、企業から就職活動生へのアプローチは、ここ数年多様化している。つまりいくつもの採用ルートを持っているということ。新卒紹介サービスを通じた求人や、企業側が就活生に面接や説明会のオファーをする逆求人の導入なども行っている。インターンシップ参加者へのアプローチや、OB・OGなどのリクルーターからの推薦も、その中のひとつのルートにすぎない。そんな多様な採用ルートを持つ企業が、全ての人に同時に内々定の連絡をし、採用活動を終了するということは考えにくい。
就活期間が短縮し、限られた時間の中でさまざまな判断が求められるからこそ、発信者の責任の所在が明らかでない情報や、信頼していいのかわからない情報には、惑わされないほうがよいだろう。
多くの企業が、自社のサイトで採用活動スケジュールをオープンにしている。さまざまな都市伝説や根拠のない情報に振り回されるよりも、ぜひ自分で確認し、自分で考え行動することを、大事にしてもらいたい。
就職先が決まるのが早いか遅いか、親が知っている会社か知らない会社かよりも、ずっと大事なことは、自分自身が納得する会社に出会えるかどうかだ。今からやれることに集中してもらいたい。就活を通して貴重な出会いがあるはず。みなさんの挑戦を心から応援したい。
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