「ジャンプ観戦」が俄然、面白くなる基本7知識 「K点」「テレマーク」、正しく知っていますか
次に、スキージャンプでよく聞かれる「K点」や「テレマーク」について紹介します。
飛行技術の向上とともに変更されてきたルール
「K点」はかつて、飛距離において「これ以上飛ぶと危険」という目印として記されていました。また、このK点が、大ジャンプのひとつの「目安」とされていました。
ところが、選手たちの飛行技術やウエア、スキー板などの性能の向上で飛距離が出るようになったため、K点は「これ以上飛ぶと危険」の目印から「通過点」へと変化し、K点は「飛距離点の基準距離」と考えるようになりました。
今は、K点は赤いスプレーで線が引かれています。このK点を基準に1mごとのポイントが加算されるので、観戦するときはぜひココをベースにチェックしてみてください。
そして、スキージャンプで忘れてはいけないのが着地の際の「テレマーク」。なんだか、音感が楽しくて、つい言いたくなる言葉のひとつです。
「テレマーク」の名前の由来は、ノルウェーのテレマーク地方のジャンパーたちが、「手を左右に地面と平行に広げ、足を前後に開いて着地をする」ポーズをとったことからだと言われています。
しかし、このテレマーク、実は選手たちにとってはかなり気を使うものなんです。
ジャンプの順位は飛行や着地姿勢の「飛型」も採点対象なので、審判員を意識した形の調整が必要です。
理想的なテレマークは、「前後にスキー靴1足分、左右に1足分(肩幅くらい)足を開いた形」だと言われているそうで、トップ選手になると、飛び出した直後に自分がどの地点まで飛んでいけるかが感覚的にわかるそうです。
そのため、ジャンプ会場のどこに審判員がいるかを考慮して、テレマークの際にどれくらい足を広げて着地すると審判員から美しく見えるかを計算しながら滑空することもあるそうです。
選手のみなさんがどんな美しい「テレマーク」をするか。そんなところに注目しながらの観戦もいいと思います。
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