「15秒話法」で"伝える力"は劇的に上げられる 「簡潔な話し方」が人を動かす
ところが、早口の人はほとんど「間」を取ることがありません。ホワイト・ボードに文字を書いて読み上げるイメージを持つことで、句読点や論点の区切りで「間」を取るようにしてください。
スライド転換に「戦略」を持つ
実際に話すときに、「間」を取ることと同じくらい効果的なのが、次に話すことの「前振り」をすることです。
ニュース番組を見ていると、話題が切り替わるときや、お天気などの別コーナーに移る前に必ず、メーン・キャスターが次の話題の前振りをしてから画面が替わります。
とても自然に行っているので、日頃テレビを見ているときには気づかないかもしれませんが、ぜひ意識して観察してみてください。
たとえば事故現場から状況を伝えるリポーターを呼び出す前に、画面がいきなり事故現場の映像に切り替わってしまったとしたらどうでしょう。違和感を覚えませんか。
お天気コーナーに入る前には、メーン・キャスターが「今日もとても暑い1日でしたが、現在の外の様子はどうでしょう。○○さーん」と呼びかけてから画面は外の映像に替わるのが普通ですね。
さて、あなたのプレゼンはどうでしょう。スライドが移り変わる前に、次に映すスライドの前振りをしていますか。営業先で交渉しているとき、重要な資料を出す前に前振りをしていますか。
スライド・資料を出した。中身を読んだ。終わった。次のスライド・資料を出した。中身を読んだ……単にこの繰り返しになっていませんか。
プレゼンの場合は、映し出したスライドの内容をすぐに説明しはじめられればまだよいとしても、ジッとスクリーンを見つめて、自分でつくったはずのスライドの中身を確認してから読みはじめるような人も結構います。
こんな不自然極まりないことが、プレゼンではしょっちゅう行われています。少なくとも、たとえば話の内容が「問題点」から「解決策の提示」に大きく切り替わるときや、解決策の中でもこれだというキラー・コンテンツが入っているスライド・資料を出す前には、必ず橋渡しとして、“前振り”をしてください。
たとえば、次のような一言です。
「ここまで問題点について、3つの角度から整理しました。これらの問題を解決するための施策として、次のようなご提案をしたいと思います」
と言ってから、キラー・コンテンツのスライドや資料を出すわけです。
パワーポイントでも、キーノートでも、手元のパソコンの画面に「次のスライド」が小さく表示されているのには、実は大事な意味があるのです。
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