こう語るビリ…、もといAさんは5年目にして社長賞も受賞する営業トップの仲間入りを果たしています。周りからすると、何の特別さもない、ごく当たり前な言葉に思うことでも、部下が落ち込んでいるタイミングのときこそ「いつも部下の味方だよ」と励ますことで、相手には何よりも大切な「心をつかまれる」言葉になるのです。では次の方はどのような言葉に「心をつかまれた」のでしょうか? どうぞ。
文字通りの「飛び込み営業!」
女性部下B 「新人のときに当時の上司が『お客様に飛び込み営業すると、断られるのがつらくて臆病になることもあるだろう。でもな、それでもなお、飛び込むことなんだよ。なんなら水泳帽とゴーグルつけて、“飛び込み営業です!”ってドアを開けるんだよ(笑)!』と笑わせてくれ、そのときに教えてくれた言葉なのです」
上司 「こんな言葉を知っているか? 『最初にあったのは、夢と根拠のない自信だけ』。ほかのことで思い悩むくらいなら、『夢と根拠のない自信だけ』でいいんだよ。まずは動くことで不安は消され、根拠は後になってついてくるから。それと、もしお客様と何かあっても、そういうときのために俺がいるんだから、必要以上に気にしない! OK?」
女性部下B 「今でも新規開拓の飛び込み営業をするとき、この上司の声が耳にこだまするんです。だから新しい挑戦に対しても、苦になりません! 今なら水泳帽とゴーグルもつけられます!」
つけなくていいと思いますが(笑)、「最初にあったのは、夢と根拠のない自信だけ」というのは、ソフトバンク創業者の孫正義さんの言葉なのですが、Bさんにとっては上司からのかけがえのない言葉であり、彼女の原動力となっているに違いありません。こうして見ると、適したタイミングにふさわしい言葉を届けることができれば、必ずしも上司本人の言葉である必要もないようです。大切なのは相手を笑顔にさせる言葉かどうか、「言霊」が宿っているかどうかです。
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