ガソリン価格、千葉県が全国最安なワケ ドライバー泣かせの価格高騰はいつまで続くのか

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ただし、長崎県の価格の高さには注意を要する。「離島にあるガソリンスタンドの小売価格も平均値の中に含まれている」(資源エネルギー庁の調査委託先である日本エネルギー経済研究所・石油情報センター)からである。離島にガソリンへ運ぶには輸送コストがかかるため、小売価格も高くなる。そうした拠点の価格も含めて計算すると、平均値も高くなるというわけだ。2番目に高いのが鹿児島県だが、こちらも離島の小売価格が影響しているという。

 一方、価格が安いのは、千葉県や(千葉の次に価格が安い)埼玉県。「スタンド数も多く、競争が激しい」(業界関係者)ことが背景にある。過去1年の価格推移を比べても、千葉県の平均価格は全国平均価格よりも3~5円安い。14日、千葉市内のセルフガソリンスタンドに立ち寄ると、レギュラーガソリンは現金価格で1リットル146円だった。これは千葉県の直近の平均価格よりも約11円も安い。おそらく県内でも最安値圏ではないだろうか。

ちなみに、日本エネルギー経済研究所では、調査対象としているガソリンスタンドは約2000カ所、1県あたり30カ所以上という数字しか公表していない。47都道府県に30をかけても1400程度。都道府県によってスタンド数の多寡があり、同業者の多いところでは自ずと競争も厳しくなるということだろう(ちなみに日本全国にガソリンスタンドは約3万6000カ所ある)。

都内、レギュラー1リットル176円でも大盛況のワケ

千葉県の安さとは正反対の場所が東京都内にある。「一度、朝方に見に行くといいですよ。車が列をなしているから」と業界関係者に教えてもらったのが、千代田区内のガソリンスタンドだ。13日の朝8時すぎにそこに行くと、確かにスタンドは車でいっぱいだった。スタンドに来るのはハイヤーとみられる高級車がほとんどで、空きができるとすぐに別の車が入り、朝から盛況だった。

千代田区のガソリンスタンド。朝方は高級車が列をなす

スタンドを見回したところ、どこにでもある「レギュラー1リットル●●円」といった店頭の看板がない。サービススタッフの方に尋ねると、「値段表は出していません。今は、1リットル176円ですね。」と教えてくれた。値段の高さに驚いた様子でいると、「このあたりはあまりスタンドがないですから。近くだと、セルフスタンドがありますけどね…」とも話してくれた。東京の平均価格は163.1円だから、このスタンドは13円も高い。それでも切れ目なく車がガソリンを入れに来るのは、近隣にスタンド数が少なく売り手市場になっているからなのだろう。

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